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【澱粉の種類・特徴を解説】片栗粉、コーンスターチの違いとは?【デンプンのα化、分解物、栄養価も解説】

メイちゃん
メイちゃん
でんぷんのα化ってよく聞くけど実際どんなことなのかわからない!!

もん吉
もん吉
それなら、でんぷんについてわかりやすく解説するね!

こんにちは!あおぺこです。

本日は、

『澱粉の種類・特徴を解説』片栗粉、コーンスターチの違いとは?

『デンプンのα化、分解物、栄養価も解説』

についてお伝えします!!

でんぷんのα化。。って話しを耳にすることも多いけれど

正直どういうことかわからないな。。

どういった構造なのかな。。?

どういった商品に含まれているのかな。。?

今回はでんぷんについて詳しく解説したいと思います。

では、早速見ていきましょう!!

この記事はこんな人にオススメ

  • 澱粉のα化について知りたい人
  • 澱粉の種類や栄養価について知りたい人
  • 片栗粉やコーンスターチの特徴について知りたい人

 

澱粉とは?

メイちゃん
メイちゃん
そもそも澱粉ってなんだろう。。?

もん吉
もん吉
どんな成分であるのか解説するね!

澱粉(でんぷん)とは?

澱粉は植物の葉緑体の光合成によって実や根などに養分として貯蔵した炭水化物のことです。

構造は、砂糖の成分でもあるブドウ糖(グルコース)が沢山結合した多糖類です。

多数のα-グルコース分子がグリコシド結合によって重合した天然高分子です。

食品や紙を始め、広く利用されています。

どんな素材に含まれているの?

  • お米やとうもろこしなどは種子に含まれます。
  • ジャガイモなどの芋類は根茎に多く含まれます。

ブドウ糖は生体にとって、とても重要なエネルギー源です。

植物の種類によって、でんぷん粉の粒の形は異なります。

植物によって「澱粉(でんぷん)」の性質は異なりますが、「澱粉(でんぷん)」の基本的な構造は同じでです。

「澱粉(でんぷん)」は「ブドウ糖(グルコース)」が沢山結合してできています。

この「ブドウ糖」の結合の仕方の違いで

  • 「アミロース」
  • 「アミロペクチン」

の2つに分類されます。

澱粉の分解物

澱粉分解物は キャッサバイモ遺伝子組み換えが出来ない為安全で、自然のものを使用しおります。 澱粉を発酵、分解水あめ状になる前までで原料としております。

澱粉分解物とは?

澱粉分解物は原料澱粉を酸や酵素を用いて加水分解することにより製造され、その用途は

  • 経腸栄養剤
  • スポーツドリンクの中和源
  • 粉末食品の乾燥助剤やデザート増量・飲料、飲料、菓子類など

多くの食品に利用されています

「沈澱粉分解物の製造方法及び白色デキストリン」特許より引用

澱粉の栄養価

デンプンとは?

ブドウ糖まで分解されて体内に吸収された後、血糖=血液中のブドウ糖として体内を循環します。

体内でどんな役割を担うの?

  • 直接エネルギー源として利用されます。
  • 体脂肪として脂肪組織に蓄積されます。
  • グリコーゲンとして肝臓に蓄えられます。

デンプンの栄養価はデンプンを作りだす原料によって異なります。

じゃがいもでん粉の場合

100gあたりの栄養価は、大さじ1(9g)は約30kcal、小さじ1(3g)は約10kcalです。

澱粉のα化

デンプンのα化とは?

デンプンを水と加熱することで、デンプン分子が規則性を失い、糊状(α状)になることです。

例えば、炊き立てのご飯はデンプンが糊状になっている状態です。

デンプンには

  • 生デンプン
  • 糊化デンプン(α化デンプン)
  • 老化デンプン(β化デンプン)

の 3 つの状態があります。

糊化(α化)度は、デンプン中の糊化(α化)状態を,割合として数値化したものです。

白米を食べるとき。。

「お米」は水と一緒に炊いて「ご飯」状にしてから食べます。

このお米に含まれる「デンプン」が水を吸収して、軟らかく消化の良い状態になることを、デンプンの糊化またはα(アルファ)化と呼びます。

糊化を化学的に見てみると。。

「デンプン」は「アミロース」と「アミロペクチン」が隙間なく規則正しく並んだ「ミセル構造」をしています。

この状態では硬く、水分子が入りこむ隙間がありません。

消化酵素が作用しにくい状態です。

ご飯(白米)で例にすると。。

まだ炊飯していない米の状態をさします。

この状態に加水・加熱すると、水素結合が切れてミセル構造が壊れます。

すると、構造のなかに水分子が入り込み、さらに加熱を続けると最終的にはデンプン粒が崩壊し、ゲル状に変化します。

ふっくらと柔らかく、消化酵素が働きやすい状態になります。

つまり消化吸収されやすい状態になります。

お米を炊いたり、パスタを茹でるのはこのためです。

糊化を始める温度はデンプンの種類によって異なりますが、一般的に60℃前後から始まると言われています。

Stady-Z HPを引用

澱粉に種類はあるの?

澱粉の特徴とは?

澱粉の特徴

デンプン粒子は白色の粉末です。

どんなものにも溶けるの?

冷水には溶けません。

比重は、約1.6であるため水中では撹拌し続けないと沈殿します。

どうして『澱粉』っていうの?

水中で沈澱する粉粒体であるため、澱粉と呼ばれるようになりました。

 水中で加熱するとどうなるの?

デンプンの起源や変性の種類にもよりますが、

約60℃前後からデンプン粒子が膨潤しはじめます。

更に高温になるに従い膨潤した粒子が崩壊します。

デンプン分子が水中に分散して粘性の高い糊液となります。

三晶株式会社HPより参照

澱粉の種類とは?

メイちゃん
メイちゃん
澱粉の種類についてわかりやすく説明するね!

もん吉
もん吉
その前に澱粉の構造について詳しく解説するね!

デンプンの構造は?

α-D-グルコースが「直鎖状に結合(α-1,4結合)したアミロース」

「分枝(α-1,6結合)をもったアミロペクチン」との混合物であり、

この両成分の含有比率や重合度は植物の種類によって異なります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: スクリーンショット-2022-10-23-204254.jpg

グリコHPより引用

分子量は測定方法などにより異なりますが、

アミロースで数万~数百万

アミロペクチンでは数千万~5億程度です。

分子量の違いは何に関係するの?

両者の差は特に糊液の老化性に現われます。

アミロペクチンが比較的安定なのに対して、アミロースは不安定で老化しやすいです。

コーンスターチ、小麦澱粉などの地上系澱粉(地上で育つ植物)と比較して馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉などの地下系澱粉(地下で育つ直物)の方がアミロース含有率の低いです。

よって、馬鈴薯澱粉やタピオカ澱粉は老化しにくいです。

デンプンは未加工のまま使用されるケースもありますが、多くの場合その用途に応じて種々の変性処理(低分子化、エステル化、エーテル化など)されています。

コーンスターチとは?

コーンスターチとは?

トウモロコシのデンプンです。

どうやってつくられるの?

  1. とうもろこしを粉砕機で胚芽を傷つけないように砕きます。
  2. 胚芽を分離させたあとデンプンを取り出します。
  3. 脱水乾燥させて粉末したものです。

コーンスターチ 特徴

コーンスターチ 特徴

グルテンを形成しないため、揚げ衣や焼き菓子に使うことでサクッとした食感に仕上げることができます。

コーンスターチはデンプンのみでできています。

よって、なめらかに仕上げる目的としてケーキやクリームに入れることが多いです。

とろみをつけることができるので、カスタードクリームにも使用されます。

コーンスターチ 性質

コーンスターチ 性質

65〜76℃で糊化し始めるが、粘度は低くさらっとした性質になります。

粘度は低いので、もったりとした重めのクリームにはならず、ゆるい仕上がりになります。

しかし、粘度が出ると安定して持続する性質があるため

片栗粉と違い、温度が下がってもとろみが持続します。

よって、冷やすデザートであるチーズケーキ、カスタードクリームには適しています。

とうもろこし粉ってなに?

とうもろこしを乾燥させて粉末にしたものです。

別名:コーンミール

コーンスターチはとうもろこしからデンプンだけを取り出しています。

しかし、とうもろこし粉はでんぷんだけでなく、たんぱく質やミネラル分も含まれています。

よって、両者の性質は異なります。

とうもろこし粉は、主にパン生地に混ぜ込んだり、離型剤に使われたりします。

片栗粉とは?

片栗粉とは?

片栗粉の原材料は「馬鈴薯でんぷん」です。

本来は、ユリ科のカタクリという植物の鱗茎からとれるでんぷんで作られていました。

しかし、現在はほとんど生産されていません。

現在はじゃがいもからとったでんぷんから作られているものがほとんどです。

どうやってつくられるの?

  1. すりおろしたじゃがいもをさらしで包みます。
  2. 水の中でもみほぐし、でんぷん質を取り出します。
  3. しばらく静置します。
  4. 底に沈殿したでんぷん質を取り出し乾燥させるます。

片栗粉 特徴

片栗粉 特徴

片栗粉は主に揚げ物の衣、麺や製菓材料として使用されます。

揚げ物の衣に利用すると?

カリッとした食感に上がります。
*小麦粉のサクサクとした食感とは違った特徴になります。

メリット:時間が経ってもベタつきが少ないのも特徴です

製菓としては、わらびもちなどにも使用します。

肉や魚にまぶしてから焼くことで食材の水分を閉じ込め、やわらかく仕上げる効果もあります。

また、調味料のからみをよくする働きもあります。

片栗粉 性質

片栗粉 性質

片栗粉のデンプンは加熱により糊化します。

よって、熱い中に直接入れるとすぐにダマになる特徴があります。

そのため、とろみをつける時にはいったん水などで溶かしてから使用します。

片栗粉は水などの液体に一度溶かしてから使用しましょう!

とろみがついても温度が下がると、とろみがなくなってしまう性質があります。

よって、温かいまま食べるものに適しています。

片栗粉はコーンスターチの代用で使われることもあります。

片栗粉は冷えると粘度が低下する性質があるため、固まりにくいです。

よって、粘度を保ちたいプリンやカスタードクリームを作るには不向きです。

したがって、お菓子作りでは代用しにくいです。

流行した「タピオカ」は、キャッサバ芋から作られる「タピオカデンプン」が原料です。

特徴

モチモチしていて、透明なので見た目もとてもキレイなのが特徴です。

タピオカ以外にもわらびもちなどにも使用されます。

まとめ

本日は『澱粉(でんぷん)』の特徴や種類について詳しく説明しました。

普段よく耳にする『澱粉』ですが、実際に説明するとどんなものなのかわからない。。

そんな人に少しでも参考にしていただければと思います。

また、片栗粉やコーンスターチの特徴、使用方法についても紹介しました!

ぜひ、参考にしていただければと思います。

※アフィリエイト広告を利用しています
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